野球留学について

 県外、特に地方を飛び越えての野球留学については、賛否両論かむしろ反対意見が多いようです。これは高校野球をどうみるかによって意見が変わってくるのではないか思います。
 「教育の一環」としての「汗と青春の高校野球」という視点でみれば、明らかに野球留学はおかしいということになります。部活なのにわざわざ遠方までしかも完全寮生活をしてまで野球部での活動をしなければいけないのか疑問ということになるでしょう。
 高校野球を「別のスポーツと野球(ベースボール)との競争」という観点でみれば、野球自体のレベル底上げに野球留学は必要なものになります。なんだかんだいって高レベルな選手が集まってくれば底上げになるでしょうし、過疎地などでも少年野球チームなどが増えてくればなおいいことです。
 よく考えれば義務教育でもないわけで規制なんかできようもありません。どうしようが最終的には高校自身で考えればいいことだとは思います。ただ、世の中にはバランスというものがあり、全選手が留学生では批判を浴びがちになり事態は悪くなります。正論だけではなかなか世の中難しいですから。県の中で「浮いた存在」になってしまえば地元が野球に取り組む雰囲気も盛り上がらず最終的には良くない結果を招いてしまうことになります。一番良いのは高校自身がきちんとバランスを考えて選手獲得を考えて行動することです。ベンチの90%が他県選手で構成するようなマネはいかに勝つためとはいえ止めたほうが中長期的にはその高校自身のためにもなると思います。