2006年夏の大会を振り返って

 劇的な早稲田実駒大苫小牧の決勝2試合ばかりがクローズアップされがちな2006年の夏の高校野球でしたが、振り返って思い返せば返すほど「ひょっとしたら最高の大会だったのでは?」と思う今日この頃です。決勝再試合はもちろん歴史に残る試合でしょうけれども、県立校でベスト4入りした鹿児島工業、山形県勢初のベスト8入りした日大山形、そして島の子供だけで甲子園春夏連続出場を果たした八重山商工などなどこれほど充実した大会はそうはないと思う。選手個人でも斉藤・田中両投手も素晴らしかったのは当然として、鹿児島工の今吉君の存在感もすごかった(笑)。伝令や代打であれだけ大声援が送られる選手というのも初めてではないか?(笑)
大会本塁打記録が塗り替えられるなど打撃戦が多く大味な試合が多かったことを指摘する向きもあるけど、最後の最後、決勝戦では2戦とも素晴らしい投手戦となったことですべてが良いように解釈して良いと思います。
決勝はきちんと強豪校同士が素晴らしい戦いをする一方で、公立校や新興勢力校が上位進出を果たすなどこれ以上はないだろう。これが映画なら出来すぎともいわれかねない(笑)。本当に素晴らしい大会でしたーー。

あと、地味ながらも千葉県大会も歴史に残る予選だったと思ってます。夏の甲子園大会同様に決勝では拓大紅陵と千葉経済大附属が延長戦になりましたし、忘れてはならない県立高校稲毛高校のベスト4入りでしょう。成田、木更津総合市立船橋といった強豪校を打ち破ってきたのは素晴らしかった。あと、習志野や昨年代表だった銚子商も上位進出していたし、甲子園が史上最高の内容でなかったら、文句なしに千葉県大会が軍配があがっていくらい素晴らしかった。

 甲子園、千葉県大会といずれも史上最高に面白かった。改めて感じましたね。高校野球って良いよね。ってね。