選抜高校野球大会第8日目

 選抜大会開催期間中では最後の週末ということで、試合前のチケット売り場はものすごい人の列。8時前に到着したらチケット待ちの人たちの列が高速道路高架下では収まりきらず甲子園駅寄りまで続いていたほど。

 第一試合は千葉経済大付属と去年優勝校の常葉菊川

経済300003001-7 H12E1
常葉000000101-2 H7E1

強豪校同士とはいえ千葉経済がどこまで食い下がることができるかが焦点だった試合だが、意外にも千葉経済の一方的な試合展開となった。なんといっても立ち上がりのところを千葉経済がホームランを含む連打であっという間に3点も先制したのが大きかった。あと、常葉菊川の試合運びもよくわからなかった。3点先行されている状態で無死一二塁でバントしない・・。たしかにバントしないチームとは聞いていたが徹底しているようだ。これはまだいい。一死二三塁でサードへの正面への強いゴロで三塁走者がホームに突っ込んだのはまったく理解できない。サードのエラーや悪送球を当て込んだのだろうか?? 三塁走者がアウトになれば二死一三塁になる。動かなければもちろん二死二三塁のままだ。次は3点リードされて二死二塁のピンチに外野は深い守備をしていたのもよくわからない。ヒットなら簡単に点が入るシフトだ。4点目を許容するシフトってどんなことだろうか? 打線が残り5点以上を取れる前提なのだろうか?? とにかく大味というか雑な野球をしている印象が強かったな常葉菊川は。バントしない戦略もかつての池田のようにずば抜けた長打力のある打線の場合には有効だろうが常葉菊川打線は遠く及ばないのでこれまた理解できない。それに対して千葉経済の勝負強さというか試合運びのうまさ、選手個々のプレーに対する理解度といい「そつなさ」は甲子園という大舞台に来ても通用しているし、素晴らしいと思う。今日の試合を見ていて思ったのは個々の選手の能力は劣っているかもしれないが、野球の「質」という点では千葉経済がずっと上回っていたことを改めて印象づけられた。
 あと千葉経済のアルプスをみていて思ったのは一般学生がほとんど来てないのはいただけない。要は野球部員と父兄しかいないのである。これじゃ県大会と同じ^^。せっかく甲子園という大舞台に来たのだから、ブラスバンドなどを含めて応援にもっと力を入れてほしいと思う。

第二試合は長野日大北大津

長野001000001-2 H6E0
大津000000000-0 H4E2

長野日大北大津、名前だけ見たら地味なカードだが、今大会で長野日大今治西を、北大津は東北と横浜をそれぞれ破るなど大物食い同士の対決。それに北大津の応援の素晴らしさは以前から気になっていたのである意味においては北大津の応援を収録するというのも楽しみにしていた。長野日大も私立校とはいえ初出場ということで数多くの人がアルプスに来ていた。応援もオーソドックスながらとても盛り上がっていたのが印象的。応援という観点ではあきらかに第一試合を上回っていた。試合は両エースの投げ合いになった。長野日大スクイズと内野ゴロによる得点と地味な取り方だった。地味だったが接戦だったし貧打戦というわけでもなかったので面白かった。唯一残念だったのは最終回に長野日大が一点追加した攻撃時に、レフト前ヒットの後にレフトが中継に入ったショートへ山なりでしかもとんでもない方向に投げてしまい、ヒットのはずの打者を二塁まで進め結果的に追加点を取られたのは痛かった。たしかにショートの近くに審判がいて、ちょうどその審判とショートの間に投げてしまった感じだったようには見えたものの、あまり言い訳にはならないな。中継プレーはしっかりしないと。ただ、それ以外のプレーはひたむきだったし、試合前と後にアルプスに挨拶するときにも二度目の挨拶を改めて内野側スタンドの人たちにするのは印象的だった。選抜大会なのに涙する選手も数人いたようだしこのチームは好印象だし、夏にはもっと鍛え直して甲子園で姿を見てみたいな。あと、北大津の応援団は素晴らしかった。ブラバンの数も大規模で良い音を轟かしていた。近くにいる観客もノリノリになってたし(笑。関係ないファンまで巻き込んでしまうそんな魅力を持つ北大津の選手たちと応援団だった。

第三試合は八頭と東洋大姫路

姫路000000010-1 H9E0
八頭000000000-0 H2E1

 東洋大姫路のエースの立ち上がりはとてつもなく悪かった。四死球連発で変化球でストライクが取れない状態。そのチャンスを八頭が逃したのが最後まで響いてしまった。東洋大姫路の8回の決勝点は一死一三塁から強い二塁ゴロをセカンドが少しはじいてしまいダブルプレー崩れになってしまったため。試合終了後もこのセカンドが泣き崩れていたのが印象的でした。そのセカンドをいつまでもエースが元気づけていたシーンはジーンと来た・・・。応援は双方ともにみるべきところはなかった。特に東洋大姫路の応援はテンポが非常に遅い、遅すぎる。第二試合が応援という意味では満点だったので、第三試合の応援がいまひとつに聞こえてしまったのかもしれない。