甲子園大会第8日目

常葉000000020-2H3E0
成美000000100-1H9E1

 もはや常連校入りした常葉菊川と春の関西王者福知山成美の注目の対戦。この試合は常葉菊川の8回の逆転がハイライト。一死一三塁から、1塁走者が盗塁を試み捕手が二塁に送球するも、セカンドショーとともにお見合いになる形でボールはセンターまで達してしまう。普通なら二塁に止まるか一気に三塁まで進むのだが、一塁走者は一気にホームインしてしまった。なぜか? センターが内野に緩慢に返球したこともあったが、ボールを受けた内野手が走者がホームへ突進するのに気づくのが遅れたのが大きかった。盗塁で二塁に入るところでミスがあったので引きずっていたのかもしれないが、その隙をついてのホームインした常葉菊川の走塁に凄みを感じた。普段から走塁について意識の高い練習をきちんとしている成果なのだと思う。あと、目についたのは守備の堅さである。先制されるまでもピンチの連続だったが好守で無駄な失点を与えなかったのも終盤の逆転劇につながった。逆に福知山成美は五回の一死満塁、六回の一死二三塁のチャンスを逃したのが響いた。試合内容では押しまくっていただけに残念だった。とにかく常葉菊川の守備・走塁が光った試合だった。とにかく凄い!

佐賀000000000-0H7E1
倉敷00100010*-1H6E0

盛岡000000030-3H9E4
岩見00001322*-8H9E0

佐賀商-倉敷商盛岡大付-駒大岩見沢の二試合についてスコアの通りである。

智弁010030100-5H17E1
総合020000000-2H7E0

 優勝候補である智弁和歌山と春の関東王者木更津総合の対決。木更津総合の好投手田中・淡路が智弁和歌山打線を抑えられるかが最大のポイントになったわけだが、明暗が分かれてしまった。智弁和歌山の安打数17からもわかる通り、木更津総合の好投手田中が攻略されたのが全ての試合だった。特に5回の四連打は凄みすら感じた。木更津総合の守備陣がここまでグラウンド中を追いまくられる光景は見たことがないくらいだ。点差こそ3点だが、試合内容では圧倒された感じだ。智弁和歌山といえば、4番坂口が注目されているが、9番を打っている西川という打者は凄い。まず1年生であるということ。体格にも恵まれていて、守備も安定していたし、盗塁を決めるなど足も相当早いようだ。すでに雰囲気をもった選手だ。特にプロも注目する強肩を持つ木更津総合の捕手地引、そしてサウスポー田中というコンビから盗塁を決めたのは、千葉県大会からみている人から見ても信じられないこと。そのくらい盗塁を決めた事実からみて、西川の持つ野球センスを高く評価できると思う。1年生でありながら春の県大会で4ホームラン打つなど長打力もあるようだし、今後が非常に楽しみな選手だ。