八千代東が千葉大会を制す

 10日から始まった千葉大会もついに26日に決勝戦を迎えた。千葉マリンは13:00試合開始にも関わらず10:30には開門していたみたいで、11:00頃に到着した時にはすでにかなりの観客が入っていた。試合開始の時には内野席は二階も含めてほぼ満員となり試合開始して早々に外野席を開放したほどであった。対戦カードによってはプロ野球よりも客の入りはいいのではと思う程。

八千代東400000001-5
拓大紅陵012010000-4

 先発は八千代東がいつものように村上なのに対して拓大紅陵は11番加藤。とはいえ柏井戦で加藤を見ているけど決してエース海野に劣る投手というわけでもないので決勝戦を任せられても不思議ではなかった。が、今日はコントロールがバラバラで立ち上がりから非常に不安定だった。その立ち上がりを八千代東がうまく攻めて4点を先行して主導権を握ったのは大きかったと言わざるをえない。特に3点目のタイムリーがポイントだったように思える。ライト前ヒットだったが大きくはずんで拓大紅陵のライトの頭を越してしまい結果的に三塁打にしてしまったところだ。次に着実にスクイズを決められ4点目を献上したのが最後まで響いたのではないだろうか? 一方連投が続く八千代東のエース村上は辛抱強く投げ続けたものの、拓大紅陵打線も活発でツーランを含めて5回には同点に追いついた。ただ村上の凄さは同点に追いつかれてから安定したピッチングとなったこと。これで拓大紅陵へ向きかけた流れを止めた。連投の疲れや決勝戦という重圧の中で凄いことだと思う。そして最終回、八千代東高橋のセンター前タイムリーで勝ち越したあたりのスタジアムの盛り上がりは最高潮^^。あの雰囲気は決して忘れられないくらい、月並みの言葉でいえば「しびれた」です。拓大紅陵も最終回反撃して二死ながらも一二塁と長打が出れば逆転サヨナラまで攻めたてるが最後のバッターがライトフライに倒れて万事休す。拓大紅陵にとっては初回のライトの守備が痛かった。最終回のセンター前ヒットも弾んだあたりをうまく取れずにライトがとることでバックホームが遅れ二塁走者の生還を許してしまった。外野の守備での微妙なズレが響いてしまった。そして先発加藤の不調で前日完投したエース海野が計算よりも早く投入せざるをえなくなってしまったあたりが誤算だっただろう。

 両チームともにノーシード、八千代東はノーマーク気味とかいわれているが昨秋は県ベスト4のチームだということ。むしろ拓大紅陵の方が昨秋や今年春季大会での成績を考えれば拓大紅陵のほうがノーマークといえただけに、ここまで勝ち残ってきたのは素晴らしいと思う。最近になって千葉経済と木更津総合、そして今年になって習志野が強くなった陰で拓大紅陵の不振が際立っていただけにこの復活は個人的にはとてもうれしかった。決勝戦で先発した加藤はまだ2年生、次の新チームではおそらくエースを任せられるだろう。新チームにも期待したいところである。

 八千代東はエース村上の安定さが大きな武器だが、それだけのチームではない。4番上條をはじめて前後を打つ打者も好打者。準決勝までのチーム打率が.186ということがクローズアップされがちだが、準決勝と決勝はいずれも二桁安打でつながりのあるいい打線と思う。甲子園でも彼ららしい試合をやってほしいと思う。